◆平均点が偏差値50
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・「偏差値」とは何か?高校数学教科書にも載っている統計学の基礎用語です。
〈平均点が偏差値50〉、〈偏差値50が平均点〉と覚えましょう。
・試験問題の難易によって平均点にばらつきが出るため、
受験者全員の平均点を強引に "50" に換算してみた場合の数値が「偏差値」と呼ばれます。
つまり偏差値50なら平均点が取れたということであり、
偏差値50以上なら平均点以上、偏差値50以下なら平均点以下、ということです。
・目黒区立、世田谷区立の中学3年生の場合、
中3晩秋の通知表(5段階絶対評価)で英数国理社の平均〈3.8〉前後が、
概ね〈偏差値50〉に相当します。
◆公開模擬試験
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・公開模擬試験はスポーツの〈練習試合〉に相当する、と御理解ください。
ぶっつけ本番では本試合で勝利できません。
練習試合で試合勘をつかむことが不可欠です。
同様に〈一般入試〉で実力を発揮するには、知らない人だらけの公開模擬試験会場で、
時計とにらめっこしながら、試験勘を養うことが不可欠です。
・〈一般入試〉当日の得点力は、公開模擬試験の偏差値で、ほぼ正確に予測できます。
逆に言えば、公開模擬試験を受験しないと偏差値が把握できないため、
一般入試の志望校を絞り込むことができません。
・高校受験生は「新教育研究協会」という模試会社
(数年前までtoBe塾から徒歩30秒の場所に本社ビルが在りました)が実施する、
偏差値の出る公開模擬試験の受験をお奨めしています。
受験者数が7万人を超えるので、偏差値の数値が比較的正確なためです。
・大学受験生はベネッセ駿台系か河合塾系のいずれかの全国模試を
できるだけ多く受験されることを推奨しています。
◆高校受験の偏差値と大学受験の偏差値
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・高校受験期の偏差値から<10>をマイナスした数値が、大学受験の偏差値にほぼ相当します。
(高校受験の偏差値は大学受験の偏差値より<10>高い、ということ)
受験者が絞られ、全国区となることにより、受験者集団の学力が偏差値10ほどアップするためです。
・たとえば高校受験期(の新教育研究会模試)の偏差値が〈70〉だったお子さんは、
正しい大学受験勉強を3年間続ければ、大学受験期の偏差値で〈60〉が見込める、ということです。
◆偏差値の理論的根拠
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・偏差値の誕生は1957年初秋。
発明者は日本人の桑田昭三(くわたしょうぞう・元都内公立中学校教師)です。
・偏差値の理論的根拠は1713年にベルヌーイが定式化した“大数の法則”です。
「たいすうのほうそく」と読みます。
・たとえば大量の米粒を、小さな穴からテーブルに落とすと、
左右対称のなだらかな山の形になります。
・模試受験者全員の得点分布を、
その山を真横から見た場合の曲線(正規分布曲線)と同じ形になると仮定した場合の、
その山の頂点の位置が〈偏差値50〉に相当します。
なだらかな山の左端を〈偏差値30〉前後、右端を〈偏差値80〉前後に設定して、
30から80まで得点分布を約50段階で表現した数値が、受験における〈偏差値〉です。