子どもは、自分のために勉強するのではありません。
親に承認されたいから、親に誉められたいから、親に認められたいから、子どもは勉強に励むのです。
親の喜ぶ顔が見たいから頑張るのです。
親を悲しませたくないから堪えるのです。
合格したとき。
もちろん、思いっきり強く抱きしめて、誉めあげてください。
問題は不合格のとき。
親の人格が問われる瞬間です。
「あんたのせいで大恥かいたわ!」
「親戚と世間様にあわせる顔が無いじゃない!」
…あたりが最悪でしょうか。
一番辛いのは、お子さんです。
親のエゴ100%、子への愛0%の言葉は、禁句です。
対応のコツは、落ちた場合の言葉や仕草を、あらかじめ考えておくことでしょう。
「3年後の入試で頑張ろうね」
これは落ちた直後のお子さんには、とても辛い言葉です。
受験の疲労に加えて、挫折感と絶望感という二重の追い打ちをかけられた状況下なのですから。
お子さんの受験勉強に真剣さが見られずに落ちた場合。
落ちることは想定内ですから、一瞥を与えて「ふうん…」と鼻で嗤う。
その後は一切、受験を話題にせず、普段どおりの生活に戻る。
勉強の素質に恵まれたお子さんなら、3年後の高校入試/大学入試では、
真剣に受験勉強に取り組むかもしれません。
お子さんが精一杯努力して落ちた場合、
親の器の大きさが問われます。
抱きしめるか手を取って、「よく頑張ったじゃない...」の一言だけに止めましょう。
言葉はこれだけで必要十分です。
この一瞬で、子どもは親の本心を丸ごと理解し、受けとめます。
「自分は親に愛されている」と深く実感できる瞬間です。
これが次善校で頑張るエネルギーの源泉になる。
3年後は良い結果が待っているものです。