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第3章のテーマは、述語を2つ以上ふくむ一文章の述語を見抜く
述語を2つ以上ふくむ一文章は、東大入試英語に頻出しますが、
その述語を見抜くアルゴリズムは、複雑です。
この第3章で、たくさんの述語をふくむ一文章の、
どの単語が述語なのかを見抜くコツを、ご一緒に学びましょう。
……Psychology has shown 2011/1A二1……
設問1
次の一文章を一読してからノートに書写し、【語意とポイント】だけを用いて、以下の問いに答えなさい。
(解答の下に ポイント
と設問2,3がつづく)
Psychology has shown that the mind best understands facts when they are woven together into a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory. …2011/1A二1
【語意とポイント】
Psychologyサイカ`ロヂ心理学 hasハ`ズ[can系語]…has 過去分詞{したことがある、してしまった、ずっと~している、したところだ}…shownショ`ウンはshowショ`ウ「明らかにする」の過去分詞…has
shown{明らかにしたことがある、明らかにしてしまった、ずっと明らかにしている、明らかにしたところだ} thatザ`ト[if系語]ことを theザ私たちの mindマ`インド頭脳 bestベ`スト最もよく understandsアンダスタ`ンズ[動詞]を理解するゥ factsファ`クツ諸事実…fact事実 whenウェ`ン[if系語]ときに theyゼ`イそれらが areアー[can系語]…are 過去分詞:れる…wovenウォ`ウヴンはweaveウィ`ーヴ「織る」の過去分詞…weave together intoに組み入れる…togetherトゥゲ`ザ一緒に…<into>イ`ントゥの中に…are woven together
into{に組み入れる、に組み入れられる、に組み入れた、に組み入れられた} aア一つの conceptualコンセ`プチュアル概念的な fabricファ`ブリク織物 ,(コンマ) such asサ`チ アズのような…A such as B:BのようなA aアある storyスト`ーリ物語 ,(コンマ) aアある mental mapメ`ントル
マプ:メンタルマップ(頭の中に存在する地図/地理学。記憶の中に構成される「あるべき姿」のイメージ/認知心理学) ,(コンマ) orオーあるいは aアある theoryスィ`アリ理論 .(ピリオド=文章の末尾)。(句点)
問1 書写した三文一文章 2011/1A二1 の、if系語である that, when の直前に、棒 | を1本ずつ記入しなさい。
【コーチング】
if, that, when…系の単語を、本稿は if系語イフケイゴ と呼ぶよ。
(that は if系語 以外の機能や意味が複数あるのね。次章であつかうよ)
if系語 は、その直前で、文と文のつながりを分断するよ。
そこで、if系語 の直前に棒 | を記入して、文と文のつながりが分断される箇所を明確にするよ。直後は厳禁!
問2 書写した三文一文章 2011/1A二1 の第一文 Psychology has shown の述語1語を (丸) で囲み、正しい直訳を四つ選びなさい。
【コーチング】
has は[can系語]。
“has 過去分詞”は、「{したことがある、してしまった、ずっと~している、したところだ}から4択」と覚えよう。この4択で“has 過去分詞”の9割以上に対応できるよ。
shown は show「明らかにする」の過去分詞。
よって“has shown”の意味は{明らかにしたことがある、明らかにしてしまった、ずっと明らかにしている、明らかにしたところだ}
{ア}心理学は明らかにしたことがある {イ}心理学は明らかにされたことがある {ウ}心理学は明らかにしてしまった {エ}心理学は明らかにされてしまった {オ}心理学はずっと明らかにしている {カ}心理学はずっと明らかにされている {キ}心理学は明らかにしたところだ {ク}心理学は明らかにされたところだ
問3 書写した三文一文章 2011/1A二1 の第二文 the mind best understands facts の述語1語を (丸) で囲み、正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
最初に(述語)の前方の語を「~は」と言い切り、あとは後方から前方へさかのぼり、最後に(述語)を訳す直訳を選んでね。
best「最もよく」が掛かる語はどれか、よく考えてね。
{ア}私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解する
{イ}最もよい私たちの頭脳は諸事実を理解する
{ウ}諸事実を理解する最もよい私たちの頭脳
{エ}私たちの頭脳は最もよい諸事実を理解する
問4 that the mind best understands facts の正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
“that 文”の直訳は、ここでは、文の直訳ラストに「ことを」を加えるよ。
{ア}私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを
{イ}最もよい私たちの頭脳は諸事実を理解することを
{ウ}諸事実を理解する最もよい私たちの頭脳のことを
{エ}私たちの頭脳は最もよい諸事実を理解することを
問5 語群 a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory の正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
X, Y, or Z は X, Y, Z と同じ順に「XやYあるいはZ」と直訳するよ。逆順の「ZあるいはYやX」等は誤訳。
W, such as X は「XのようなW」。
よって W, such as X, Y, or Z の直訳は「XやYあるいは ZのようなW」だね。
W=a conceptual fabric X=a story Y=a mental map Z=a
theory
{ア}ある理論、あるいはあるメンタルマップやある物語のような一つの概念的な織物
{イ}ある物語やあるメンタルマップのような一つの概念的な織物あるいはある理論
{ウ}ある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物
{エ}ある物語のような一つの概念的な織物やある理論あるいはあるメンタルマップ
問6 書写した三文一文章 2011/1A二1 の第三文 they are woven together <into> a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory の述語1語を (丸)
で囲み、正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
最初に(述語)の直前の語を「~が」と訳し、あとは後方の語群から前方へさかのぼり、最後に(述語)を訳す直訳を選んでね。
{ア}それらが組み入れられるのはある理論あるいはあるメンタルマップやある物語のような一つの概念的な織物である
{イ}それらがある物語やあるメンタルマップのような一つの概念的な織物あるいはある理論に組み入れられる
{ウ}それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられる
{エ}それらが一つの概念的な織物に組み入れられるのはある物語やあるメンタルマップあるいはある理論である
問7 when they are woven together <into> a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory の正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
“when 文”の直訳は、文の直訳ラストに「ときに」を加えるよ。
{ア}それらが組み入れられるのはある理論あるいはあるメンタルマップやある物語のような一つの概念的な織物であるときに
{イ}それらがある物語やあるメンタルマップのような一つの概念的な織物あるいはある理論に組み入れられるときに
{ウ}それらがある物語やあるメンタルマップあるいは一つの理論のようなある概念的な織物に組み入れられるときに
{エ}それらが一つの概念的な織物に組み入れられるのはある物語やあるメンタルマップあるいはある理論であるときに
問8 書写した三文一文章 2011/1A二1 の正しい直訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
三文一文章の直訳は、最初に第一文、次に第二文、最後に第三文を記述してね。
それぞれの順番を入れ替える必要はないよ。
{ア}私たちの心理学は諸事実を最もよく理解することを、それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられるときに、頭脳は明らかにしてしまった。
{イ}それらがある心理学やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられるときに、物語は明らかにしてしまった、私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを。
{ウ}心理学は明らかにしてしまった、私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを、それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられるときに。
{エ}一つの概念的な織物は明らかにしてしまった、それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような心理学に組み入れられるときに、私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを。
問9 書写した三文一文章2011/1A二1の正しい和訳を一つ選びなさい。
【コーチング】
A has shown that B when C. は、「Aが明らかにしたところでは、C(の)ときに、B。」と和訳していいよ。
“a”は訳出しなくていい場合が多いよ。
A=Psychology B=the mind best understands facts C=they are ~ a
theory
{ア}私たちの頭脳が明らかにしたところでは、さまざまな事実が、物語やメンタルマップや理論のような概念的な織物に組み入れられるときに、心理学は、それらの諸事実を最もよく理解する。
{イ}さまざまな事実が明らかにしたところでは、心理学が、物語やメンタルマップや理論のような概念的な織物に組み入れられるときに、私たちの頭脳は、それらの諸事実を最もよく理解する。
{ウ}心理学が明らかにしたところでは、さまざまな事実が、物語やメンタルマップや理論のような概念的な織物に組み入れられるときに、私たちの頭脳は、それらの諸事実を最もよく理解する。
{エ}概念的な織物が明らかにしたところでは、さまざまな事実が、物語やメンタルマップや理論のように私たちの頭脳に組み入れられるときに、心理学は、それらの諸事実を最もよく理解する。
解答…2011/1A二1
問1 Psychology has shown | that the mind best understands
facts | when they are woven together into a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory.
問2 Psychology (has)
shown
{ア}心理学は明らかにしたことがある{ウ}心理学は明らかにしてしまった{オ}心理学はずっと明らかにしている{キ}心理学は明らかにしたところだ
問3 the mind best (understands) facts {ア}私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解する
問4{ア}私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを
問5{ウ}ある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物
問6 they (are) woven together
<into> a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory
{ウ}それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられる
問7{ウ}それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられるときに
一文章の構造
Psychology (has) shown | that the mind best (understands) facts | when they (are) woven together into a conceptual fabric, such as a story, a mental map, or a theory.
問8{ウ}心理学は明らかにしてしまった、私たちの頭脳は諸事実を最もよく理解することを、それらがある物語やあるメンタルマップあるいはある理論のような一つの概念的な織物に組み入れられるときに。
問9{ウ}心理学が明らかにしたところでは、さまざまな事実が、物語やメンタルマップや理論のような、ある概念的な織物に組み入れられるときに、私たちの頭脳は、それらの諸事実を最もよく理解する。
『中高生の東大英語』
第3章 述語が2つ以上の一文章(その1)
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ポイント Psychology has shown 2011/1A二1
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英語の力の本質は、述語を見抜く力である
ポイント1…多文一文章(述語が2つ以上)の文章構造を分析するコツ
if, when…系の単語を[if系語]イフケイゴ と呼ぶ。
一文章の中の[if系語]は、その直前で文と文のつながりを分断する(直後でない!)
(1) 文と文の切れ目か、[if系語]の直前に、棒 | を記入して、文と文の分断点を明示する。
第一文 | if 第二文 | when 第三文 .
(2) 文の中に(述語)が1つ在るので、それを (丸) で囲む。(-は語か語群)
-(-)--- | if-(-)--- | when-(-)--- .
(3) 棒 | と(丸)の方程式
棒 | の本数+1=(丸)の個数 または (丸)の個数−1=棒 | の本数
棒1本 | の前方と後方に(丸)が計2つ在る
(4) 直訳は、第一文、第二文、第三文……の順に記述する。
(5) 一文章の文意が不明瞭なときは、棒 | と(丸)の位置や数が間違っているので、
棒 | と(丸)を移動したり、本数と個数を増減してみる。
棒 | の本数+1=(丸)の個数 または (丸)の個数−1=棒 | の本数
ポイント2…have/has 過去分詞 are 過去分詞 X, Y, or Z
“have 過去分詞” “has 過去分詞”を見たら 「したことがある、してしまった、ずっと~している、したところだ」 とつぶやいて4択する。
“are 過去分詞”を見たら「れる」とつぶやく。
X, Y, or Z は X, Y, Z と同じ順に「XやYあるいはZ」と直訳する。逆順の「ZあるいはYやX」等は誤訳。
ポイント3…A has shown that B when C. の和訳
A has shown that B when C.
構造は、A (has) shown | that B | when C. なので、
直訳は「 A は明らかにしてしまった、B (である)ことを、C (の)ときに。」だが、
和訳は「 A が明らかにしたところでは、C (の)ときに、B。」としてよい。
ポイント4…中高生の覚えるべき語意 2011/1A二1
Psychology心理学 show[動詞]見せる,教える,明らかにする that[if系語]こと the私たちの mind心,頭脳,いやがる best最もよく understand[動詞]を理解するゥ fact事実 when[if系語]ときに theyそれらが weave[動詞]織る…過去woveウォ`ウヴ…過去分詞woven together一緒に <into>の中に conceptual概念的な fabric織物 such asのような…A such as B:Bのような story物語 mental精神の map 地図 orあるいは theory理論
設問2
(この画面の)上記に、もう一回、一周目と同じように取り組みなさい。
設問3
(この画面の)冒頭の一文章 2011/1A二1 と【語意とポイント】だけを見ながら、直訳を紙に記述したのち、解答で直訳の答え合わせをしなさい。
『中高生の東大英語』「第3章 述語を見抜く3…述語が2つ以上の一文章 その1 2011/1A二1」は、以上です。
つづいて下の 第3章(その2) へ進んでください。
140728
全 71 words* から成る以下の 2014/4B6 は、2011,12,13,14年度4年間の東大入試英語で、最も語数の多い一文章のひとつです。
こうした一文章の構造分析(述語の個数と位置の確定)では、「述語が4個とすると…」「述語が3個とすると…」のように、数学的に試行錯誤をかさねて、直訳の文意が最適化するケースを探す、という知的習慣を身につけてください。(→設問1 問4)
これが、いちばん確実に、最速で、正解に到達できるようになる方法論です。
一見、回り道のようで、時間もかかりそうですが、英文の構造を論理的に分析する思考様式を身につけるにしたがい、一読で、英文の文意を正確に認識できるようになってゆきます。
そのプロセスは、論理的な思考様式の習得に応じて、高校数学の難問が独力で解けるようになってゆくのと同様です。
(71 words* は、英文の構造分析に決定的に重要なコンマ,セミコロン; ピリオド.をふくみます)
……a welfare state 2014/4B6……
設問1
次の一文章 2014/4B6 を一読してからノートに書写し、【語意とポイント】だけを用いて、以下の問いに答えなさい。
(解答の下に ポイント と設問2,3が続く)
If, on the other hand, benefits and services are made available only to those who need or deserve them, then those resources will be put to the most effective use; more generous levels of help may be given to those in the greatest need; and those people who do not require help will not be made to feel unfairly treated by high levels of taxation. …2014/4B6
【語意とポイント】
If[if系語]もし~ならば ,(コンマ) <on> the other hand他方では ,(コンマ) benefitsベ`ネフィツ給付金 andや servicesサービス are made available利用できる状態が作り出される…are[can系語]…are 過去分詞:れる…madeはmake「(ある状態を)作り出す」の過去分詞…availableアヴ`ェイラブ利用できる onlyのみ <to>に対して those人たち who(訳さない) need[動詞]必要とするゥ orか deserveディザ`ーヴ[動詞]受けるに足るゥ themそれらを ,(コンマ) thenその場合は thoseそれらの resourcesリソ`ーシス財源 will[can系語]だろう be put用いられる…be 過去分詞:れる…putはput「用いる」の過去分詞 <to>に the most最も effectiveイフェ`クティヴ有効な useユース使い道 ;(セミコロン)つまり moreより generous豊富な levelsレベル <of>の help援助 may[can系語]だろう be given与えられる…be 過去分詞:れる…givenはgive「与える」の過去分詞 <to>に対して those人たち <in>の中の the greatest最も重大な…the ~est最も…great重大な need窮乏 ;(セミコロン) and[if系語]そして thoseあれらの people人びと who(訳さない) do not[can系語]ない require[動詞]を必要とするゥ help援助 will[can系語]だろう notない be made to feel感じさせられる…be made toさせられる…feel[動詞]感じるゥ unfairlyアンフェ`アリ不公平に treatedはtreat[動詞]「扱う」の{過去形、過去分詞} <by>によって high高い levelsレベル <of>の taxationタクセ`イション課税 .(ピリオド=文章の末尾)。(句点) …2014/4B6
問1 次の語群の正しい直訳を、それぞれ一つ選びなさい。
(1)the most effective use
【コーチング】
語群のなかに、動詞も on系語 もなければ、単語が並ぶのと同じ順に直訳を記述するよ。
{ア}最も有効な使い道 {イ}使い道は最も有効 {ウ}最も使い道が有効 {エ}最も有効なのは使い道
(2)benefits and services
【コーチング】
A and B は、「AとB」「AやB」と直訳するよ。「BとA」「BやA」は(基本的には)誤読だよ。
{ア}給付金やサービス {イ}サービスや給付金 {ウ}給付金をサービス {エ}給付金にサービス
問2 次の語群の正しい直訳を、それぞれ一つ選びなさい。
(1)those <in> the greatest need
【コーチング】
A <in> B は、「Bの中のA」と直訳するよ。「Aの中のB」は誤読だよ。
A=those B=the greatest need
{ア}人たちの中の最も重大な困窮 {イ}最も重大な困窮の中の人たち {ウ}最も重大な人たちの中の困窮 {エ}困窮の中の最も重大な人たち
(2)more generous levels <of> help
【コーチング】
<of>だけは、例外的な on系語 だよ。
C <of> D の直訳は、通常は「DのC」だけど、「CのD」と直訳する場合があるよ。
たとえば a kind <of> D は「一種のD」だよ。
{ア}より豊富な援助のレベル {イ}援助よりのレベルの豊富さ {ウ}より豊富なレベルの援助 {エ}より豊富なレベルと援助
問3 次の語群の正しい直訳を、それぞれ一つ選びなさい。
【コーチング】
A or B の直訳は「AかB」ね。A=need B=deserve
{訳さない}場合は、語群の後方から前方へサカノボル。
(いわゆる「関係詞」に自信がない人は、当サイト 関係詞と述語のテキスト に取り組んでみてください。きっと「関係詞」が得意になりますよ)
(1)those who need or deserve them
{ア}人たちはそれらを必要とするか受けるに足る
{イ}それらを受けるに足るか必要とする人たち
{ウ}それらを必要とするか受けるに足る人たち
{エ}それらの人たちは必要とするか受けるに足る
(2)those people who do not require help
{ア}あれらの援助を必要としない人びと
{イ}援助を必要としない人びとのあれら
{ウ}人びとを必要としないあれらの援助
{エ}援助を必要としないあれらの人びと
問4 書写した一文章 2014/4B6 の、正しい構造分析と直訳と和訳例を、一つ選びなさい。
【コーチング1】
構造分析の着目ポイントは、[if系語]、[can系語]、コンマ,セミコロン; です。
【コーチング2】
述語(丸)の個数=棒 | の本数+1 または 棒 | の本数=述語(丸)の個数−1です。
棒1本 | の前方と後方に(丸)が計2つ、かならず存在します。
, on the other hand, 他方では
, for example, たとえば
, however, しかしながら
…などが、コンマ, 2つに挟まれて、文の前方に、ときどき登場します。
これらの語意は、直訳の冒頭に記述します。
以下、捏造するのに苦労した誤訳3とおりを、笑わないでね (^_^;)
{ア}述語4個を(丸)で囲み、文と文の切れ目に棒 | を3本記入し、 on系語8語を<三角>で囲んだ場合
【構造分析】
If, <on> the other hand, benefits and services (are) made available only <to> those who need or deserve them, | then those resources (will) be put <to> the most effective use; | more generous levels <of> help (may) be given <to> those <in> the greatest need; | and those people who do not require help (will) not be made to feel unfairly treated <by> high levels <of> taxation.
【直訳】
他方では、もし給付金やサービスがそれらを必要とするか受けるに足る人たちに対してのみ利用できる状態が作り出されるならば、その場合はそれらの財源は最も有効な使い道に用いられるだろう、つまり、より豊富なレベルの援助が最も重大な困窮の中の人たちに対して与えられるだろう、そして、援助を必要としないあれらの人びとは高いレベルの課税によって不公平に扱われていると感じさせられないだろう。
【和訳例】
他方で、給付金やサービスを必要とするか受けるに足る人たちのみが利用できるようになれば、そうした財源は最も有効に用いられることになるだろう。つまり、より豊富な援助が最も困窮している人たちに与えられ、援助を必要としない人びとは高レベルの課税で不公平に扱われていると感じさせられることがないだろう。
{イ}述語3個を(丸)で囲み、文と文の切れ目に棒 | を2本記入し、 on系語8語を<三角>で囲んだ場合
【構造分析】
If, <on> the other hand, benefits and services are made available only <to> those who need or deserve them, then those resources (will) be put <to> the most effective use; | more generous levels <of> help (may) be given <to> those <in> the greatest need; | and those people who do not require help (will) not be made to feel unfairly treated <by> high levels <of> taxation.
【直訳】
他方では、もし、それらの財源をそれらを必要とするか受けるに足る人たちに対してのみ利用できる状態で作り出される給付金やサービスが、最も有効な使い道に用いられるならば、より豊富なレベルの援助が最も重大な困窮の中の人たちに対して与えられるだろう、そして、援助を必要としないあれらの人びとは高いレベルの課税によって不公平に扱われていると感じさせられないだろう。
【和訳例】
他方で、そうした財源を必要とするか受けるに足る人たちのみが利用できる給付金やサービスが、最も有効に用いられるならば、より豊富な援助が最も困窮している人たちに与えられ、援助を必要としない人びとは高レベルの課税で不公平に扱われていると感じさせられることがないだろう。
{ウ}述語2個を(丸)で囲み、文と文の切れ目に棒 | を1本記入し、 on系語8語を<三角>で囲んだ場合
【構造分析】
If, <on> the other hand, benefits and services are made available only <to> those who need or deserve them, then those resources (will) be put <to> the most effective use; | more generous levels <of> help may be given <to> those <in> the greatest need; and those people who do not require help (will) not be made to feel unfairly treated <by> high levels <of> taxation.
【直訳】
他方では、もし、それらの財源をそれらを必要とするか受けるに足る人たちに対してのみ利用できる状態で作り出される給付金やサービスが、最も有効な使い道に用いられるならば、より豊富なレベルの援助が与えられるであろう最も重大な困窮の中の人たちと援助を必要としないあれらの人びとは、高いレベルの課税によって不公平に扱われていると感じさせられないだろう。
【和訳例】
他方で、そうした財源を必要とするか受けるに足る人たちのみが利用できる給付金やサービスが、最も有効に用いられるならば、より豊富な援助が与えられる最も困窮している人たちも援助を必要としない人びとも、高レベルの課税で不公平に扱われていると感じさせられることがないだろう。
{エ}述語2個を(丸)で囲み、文と文の切れ目に棒 | を1本記入し、 on系語8語を<三角>で囲んだ場合
【構造分析】
If, <on> the other hand, benefits and services are made available only <to> those who need or deserve them, then those resources will be put <to> the most effective use; more generous levels <of> help (may) be given <to> those <in> the greatest need; | and those people who do not require help (will) not be made to feel unfairly treated <by> high levels <of> taxation.
【直訳】
他方では、もし、それらの財源をそれらを必要とするか受けるに足る人たちに対してのみ利用できる状態で作り出される給付金やサービスと最も有効な使い道に用いられる豊富なレベルの援助が、最も重大な困窮の中の人たちに対して与えられるかもしれないならば、援助を必要としないあれらの人びとは、高いレベルの課税によって不公平に扱われていると感じさせられないだろう。
【和訳例】
他方で、そうした財源を必要とするか受けるに足る人たちのみが利用できる給付金やサービスと最も有効に用いられる豊富な援助が、最も困窮している人たちに与えられるならば、援助を必要としない人びとは、高レベルの課税で不公平に扱われていると感じさせられることがないだろう。
解答と解説・・・2014/4B6
問1(1){ア} (2){ア}
問2(1){イ} (2){ウ}
問3(1){ウ} (2){エ}
問4{ア}
問4{ア}以外は、先頭から11語めの are を見落とした誤分析と誤訳です。
述語を見抜く第1のコツは、
視線を先頭から右へ移動して、
最初に登場する 動詞 か can系語(ここでは are )を(丸)で囲んでみることです。
『中高生の東大英語』
第3章 述語が2つ以上の一文章(その2)
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ポイント a welfare state 2014/4B6
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英語の力の本質は、述語を見抜く力である
ポイント1…語群の直訳
(1)語群のなかに、動詞も、on系語もなければ、単語が並ぶのと同じ順に直訳を記述する。
the most effective use「最も有効な使い道」
(2)A and B「AとB」「AやB」
A or B「AかB」「AあるいはB」
(3)A <in> B「Bの中のA」
A <of> B「BのA」が原則だが、a kind <of> B 等は「一種のB」
(4)訳さない who をふくむ語群の直訳は、後方から前方へサカノボル
those people who do not require help「援助を必要としないあれらの人びと」
ポイント2…長い一文章の構造分析
述語(丸)4個で棒 | 3本と仮定すると……、述語(丸)3個で棒 | 2本と仮定すると……、のように、数学的に試行錯誤をかさねて、直訳の文意が最適化するケースをさがす。
ポイント3…中高生の覚えるべき語意 2014/4B6
If[if系語]もし~ならば on the other hand他方では benefitsベ`ネフィツ給付金 andと,や servicesサービス make[動詞](ある状態を)作り出すゥ availableアヴ`ェイラブ利用できる onlyのみ <to>に対して those人たち need[動詞]必要とするゥ orか deserveディザ`ーヴ[動詞]受けるに足るゥ thenその場合は thoseそれらの,あれらの,人たち resourcesリソ`ーシス財源 will[can系語]だろう put[動詞]用いるゥ the most最も effectiveイフェ`クティヴ有効な useユース使い道 ;(セミコロン)つまり moreより generous豊富な levelsレベル <of>の help援助 may[can系語]だろう give[動詞]与えるゥ <to>に対して the ~est最も〜な great重大な need窮乏 and[if系語]そして people人びと require[動詞]を必要とするゥ help援助 notない be made to feel感じさせられる…be made toさせられる…feel[動詞]感じるゥ unfairlyアンフェ`アリ不公平に treat[動詞]扱う <by>によって high高い levelsレベル taxationタクセ`イション課税
設問2
以上の 2014/4B6 に、もう一回、一周目と同じように取り組みなさい。
設問3
(この画面の中ほどの)一文章 2014/4B6 と【語意とポイント】だけを見ながら、直訳と和訳を紙に記述したのち、解答 問4{ア}で答え合わせをしなさい。
『中高生の東大英語』「第3章 述語を見抜く3…述語が2つ以上の一文章 その2 2014/4B6」は、以上です。
このあと、第4章 難関 4つの that をふくむ一文章 へ進んでください。